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【×××の秋8】
〜食欲編・第二弾〜


「秋か」
「秋だけど、どうかしたの?」
「栗の季節だな」
「栗・・・ああ、オマエ甘栗好きだっけ」
「ム、味は好きなのだが、イマイチ皮が上手く剥けんのが不満だ」
「いつも新聞にボロボロ落としてるもんな」
「アレさえ無ければ好物なのだが」
「甘栗の皮なんか簡単だよ。爪で簡単に割れるだろ?」
「・・・・・・なんだと?」
「だから、爪で割れ目作ってやればキレイに剥けるじゃないか」
「言葉では分からん。実践してみろ、成歩堂」
「っていうか何で持ってるんだ、甘栗」
「食べようと思ってたからな。買っておいたのだ」
「相変わらず僕の事務所で何やってるんだよ、オマエ」
「いいから早くやってみたまえ」
「はいはい。ええと、栗の真ん中くらいに爪を当てて割れ目作ったら、両側から少し力を込めて――」
「何ぃーーーーーッ。キレイに割れただとッ」
「だから言ったじゃんか。はい、コレあげる」
「む、ムウ。すまない」
「この方が渋皮も取れるから楽なんだよ。オマエもやってみれば?」
「うム。確かこのあたりを爪で―――ぬうううっ」
「あーあ、オマエ力入れすぎ。粉々だし」
「ま、まだだ。まだ終わらんよ。フンッ」
「あ」
「ぐぬうううッ。何故だ、何故キレイに出来ないのだッ」
「力みすぎなんじゃないの?」
「・・・・・・成歩堂、もう一回手本を見せてはくれないだろうか」
「いいよ、別に。ココに爪当てて、力を入れるとパカッと」
「・・・・・・・・・何故だ。同じようにやってるはずなのに何故私には出来んのだ」
「あー、そう落ち込むなよ。ほら、僕が割ってやるから貸して」
「むゥ」
「ほら口開けろよ」
「ム。―――ほのくらいふぇひひきになるなほ、なるほろう」
「・・・・・・ゴメン御剣。その表情、僕的にツボ」

※バカップル再臨。御剣さんは握力が強そうです。そして力加減が出来なくて甘栗がいつも粉々に違いない。なるほど君が仕事して無いときは皮を割ってもらって、あーんとかやっていればいいな。たまにそういう素直な御剣さんが見れるといい。うう、ツボだ。

7:50 2007/10/21

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