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【×××の秋7】
〜芸術編〜


「ふむ、やはり美術館は良いな」
「どこがだよ。混雑してるだけじゃないか」
「少しくらいは我慢したまえ。何、この行列であればあと1時間ほどで会場に入れるぞ」
「あのさ、並び始めて何時間だ?」
「10時に並び始めたのだから2時間だな」
「映画とか見てたほうがよっぽど有意義じゃないか」
「ぬう、しかしこの展示は滅多に無いのだ。機会があれば行かぬ訳にはいくまい」
「オマエがそういうのが好きって言うのは分かったから少しは僕の意見も聞いてくれよ」
「何だ?」
「画集とか買って、家で見れば良かったじゃないか」
「画集もイイが、やはり生で見たいのだよ」
「普段、生って言ったら怒るくせに」
「当たり前だ」
「案外ケチだよな、オマエ」
「成歩堂」
「うん?」
「とりあえず黙れ」
「は?――――ああ思い出したとか? でもさ御剣、赤面しながら言っても説得力ないからね」
「喧しい」
「あーッ、どうでもいいから僕はこの混雑にはもう耐え切れない」
「帰るか?」
「僕一人で? 冗談言うなよ」
「大人しく黙って付き合いたまえ。コレが済めば少しは融通が利かぬでもない」
「・・・・・・それ本気?」
「ム。冗談に聞こえるのか?」
「分かった。付き合おう」
「但し、騎乗位になれとかそういったアレなことは断る」
「御剣、そんなヤらしいこと考えてたの?」
「なッ」
「まあいいや。とりあえず帰ったらじっくりやってもらうから」
「・・・・・・だからそのようなアレは困ると言っている」

※満更嫌でもない御剣さん。前後に並んでた人はツッコミたくて仕方ないに違いない。少なくとも私は耐え切れなくて確実にツッコむと思われ。

8:08 2007/10/19

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