「でもさあ、オマエこの年でこんなに凝ってたら10年後くらいにツケが来そうだよな」 「むう、それは自分でも思うのだが。しかしなかなか整体も行けなくてな」 「運動するとほぐれるって言うよね」 「仕事が忙しくてスポーツなど時間が無い。ム、成歩堂、足はもう少し強めに押せ」 「はいはい。でもオマエ暇があると自転車とか水泳とかやたらやってないか?」 「ごくたまにトライアスロンに参加しているのだ」 「げえ。あんなのやってんの? キツクないか?」 「キツイのはキツイのだが、もう慣れたな。・・・・・・肘は止めろ、地味に痛い」 「もう握力無いんだってば。でも、トライアスロンって確か自転車と水泳と」 「ランニングだ」 「絶対キツイって」 「まあ、最初のうちはリタイアばかりだったが、完走できるようになってからは楽しみの一つだ。キミは何か運動はしないのか?」 「無理無理。僕なんか完全に文化系だから、運動とかそういうの苦手なんだよ」 「その割にはそれなりの筋肉がついてるようだが」 「まあね。学生時代は演劇やってましたから」 「ふう、キミのオーバーアクションはそこからか」 「いやいやいや、オマエほどじゃないよ。――ゴメン、ちょっと休ませて。手の感覚がちょっと鈍い」 「軟弱者が。それにしても演劇などで運動になるのだろうか?」 「オマエ、馬鹿にしてるだろ」 「いや、そんなことは無いのだが」 「一回舞台に立ってみろよ。ものすごく体力使うからな、アレ」 「むゥ」 「あと大道具やら舞台セットなんかも自分たちでやってたからさ、イヤでも体力つくんだよ」 「ふむ、そういうものだろうか?」 「大掛かりなのだと角材とか鉄パイプなんて当たり前だしね。そういえば筋肉落ちたかなあ。さて、そろそろ頭やろっか」 「ウム、仰向けで良いだろうか」 「うん、十分十分」 「それにしてもキミは――ぬう、ソコだ。ソコをもう少し強めに押してくれ」 「この辺かなあ。相変わらずオマエ、目の辺り疲れすぎ。で、僕が何さ?」 「つくづく弁護士らしくないなと思っただけだ」 「うわ、酷いなあ・・・・・・自分でも自覚してるけどね」 「いっそマッサージ師にでも転業するつもりか?」 「ううん、それも悪くないなあ」 ※蕎麦屋にさえ転業を考えたなるほど君にとって、御剣が居れば弁護士じゃなくても良い模様。 22:37 2007/09/10
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