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【肩を揉む8】


「真宵ちゃん、マッサージ上手いけど本当にシロウト?」
「ふっふっふ、気になる? 気になる?」
「なんだか不気味な笑い方だなあ」
「実は倉院流にはね霊媒術の他に整体術もあるんだよ、なるほど君」
「…………何で?」
「ええとね、霊媒をすると姿まで変わるって知ってるよね」
「うん、まあ何度も見てるしね」
「そうすると元の姿に戻ったときに結構だるいんだよね。普段使わないような筋肉とか使うわけだからさ」
「あ、そうなんだ」
「だから、『霊媒』をしたあとは自然にお互いマッサージとか整体をするようになったの。それが倉院流整体術の始まり」
「ふうん、相変わらず謎な集団だよなあ」
「まあ、霊媒師だけじゃないけどね」
「どういうこと?」
「霊媒をお願いしに来る人の中にもやっぱり自分は憑かれてるんじゃないかっていう人もいるんだよね。一応、お祓いとか簡単なものはするけどそれだけじゃちょっと足りないみたいでさ。だからマッサージしてあげるの」
「ううん、ちょっとよく分からないなあ」
「まあ、そういう人って大体霊に憑かれてるんじゃなくて、単純に疲れてるだけだからねえ。疲れが溜まって幻覚とか身体の不調とかあるんだけど、それを霊のせいにしちゃってるんだよ」
「ああ、なるほど。それでマッサージか」
「そ。意外とそれだけで済んじゃう人も多いんだよ。やっぱりアレだよねー、疲れとか溜まってるとロクなことないし」
「で、なんで僕の後ろに立ってるのかな、真宵ちゃん」
「いやほら、なるほど君の肩凝りは尋常じゃないからね。ココは倉院流整体術家元として許せないって言うか」
「うん、もう分かったから好きなだけやりなよ。止める気力もないし」

※謎集団、倉院の里。ちなみに真宵ちゃんの台詞は知り合いの霊媒師の台詞です。ううん、説得力あるなあ。

8:54 2007/09/01

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