「なあ御剣」 「マッサージならお断りだ」 「それ以外ならイイの?」 「何を真昼間から言ってるのだ、キミはっ」 「いや、みぬきのお蔭でイイのが聞けましたから」 「サカるなっ」 「ってのは冗談で。ホント、マッサージさせてよ。全身の」 「断る」 「襲わないから」 「キサマの場合は言葉で煽るだろうが」 「えー。ケチー」 「みぬきの真似をしても無駄だぞ」 「チッ」 「だからいい加減に背中から退け」 「ヤダ。今日は御剣のマッサージをしたい気分なの、僕は」 「子供か、キサマは」 「いいでしょ、別に。でもオマエ、本当に疲れてるみたいだから僕としては楽にしてあげたいんだよ」 「ム」 「だからマッサージ。許可されなくてもやるからね」 「ぬ、待――痛たたた」 「仕事抱えすぎなんだよ。少しは手を抜くことも覚えろよな」 「すまない」 「背中もバリバリに凝ってるな。普段痛くないの?」 「ああ、そういう痛みは無いな。ただ少し張ってるような気はするが」 「じゃあ凝りすぎて感覚が無くなってるだけだね。少し手荒くするよ」 「い――ッ」 「呼吸しないと痛いだけだよ。力抜けって」 「ん、あ。………はぁ…」 「肩より腰の方が重症だね。じゃあ押すよ」 「は――。ア、アァ……ソコ、だ」 「この辺だろ、凝ってるの」 「……ンンッ………もう少し、み、ぎ」 「右ね。この辺?」 「そう――ソコだ」 「でもどちらかというと左のほうが凝ってるんだけどなあ。――ココとか」 「ああーーッ、ん――は、ぁ」 「ゴメン、ちょっと強く押しすぎたかも」 「謝ら、なくて――いい」 「あ、起きなくていいって。寝てるだけでいいよ。まだ終わってないし」 「――も―――十分、だ」 「御剣?」 「もう、十分だッ」 なぜか真っ赤になった御剣がシーツを頭から被って不貞寝を始めたのは、まあ想像に難くない。 ※頑張れマッサージ。第三弾。モデルは第一弾と同じお兄さん。なるほど君の台詞はほとんど私の台詞。喘ぎと嬌声と最終的には「もう、どうにでもしてください」の台詞によろめきかけた私(2007.1.20の日記参照。2007.2.24あたりでもいいかもしれない) 1:45 2007/06/22
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