理解などするな。 私は私で生きている。 分かったふりをして貴様は何と考える。 理解などするな。 私は私で先を行く。 ヘラヘラ笑って見下した眼をするな。 私を、理解するな。 踏み躙られた希望。 砂を纏い、棘の中で血を流す。 やがて希望は泥に塗れる。 誰も助けてくれぬから、絶望へと身を堕とす。 昇華されない未来への期待。 やがて未来は現実となって、重すぎる過去を背にくくる。 光を求めてた頃、私は光の中に居て。 求めるものが既にあると、気付かぬほどに浮かれていた。 今はもう光を直視できるほど子供でもなく、純粋でもない。 呑まれてしまえば、沈んでゆけば、楽になれるかと。 力を抜き、身を任せる。 けれど暗闇は私を拒み、外へと追い出した。 どうして、と問う間もなく。 彼が手を伸べて、私を暗闇から引きずり出す。 期待の破壊と絶望への恐怖。 確かに、確かめるまでもなく、私は泣いて安堵する。 黙っていれば大丈夫だとどうして考えていたのだろう。 目をふさげば大丈夫だと何故信じていたのか。 私は何も言わない。私は何も見ない。いつだって。 いつだって耳を押さえれば大丈夫だと私は微笑んだ。 笑わねば大丈夫だと私は真顔だった。 何も聞かない何も理解しない。 大丈夫だと誤魔化した。 私は私に大丈夫だと嘘を吐き。 彼は私にそんなことあるかと怒って、抱きしめてくれた。 ※ミッタン一人語り。痛々しいのは肴の脳内です。昔のデータを編纂。 15:44 2007/06/09
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