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【細雨】


細雨は僕の髪を濡らして、僕の顔を濡らして、僕の服を濡らした。
霧雨は僕の腕を濡らして、僕の足を濡らして、僕の鞄を濡らした。
生温い微風と凍えるような空模様。
家に帰ったら風呂にでも入ろう。
雨に濡れた身体が冷えてしまわないうちに。
ごめんね。キミに迷惑かけてしまった。
態度に出さずに想い続けることは辛いね。
いつでも後ろ姿を目で追って、振り返らないのをがっかりしてる。
ごめんね。それでもキミのことが好きだから。
ごめんね。一人で勘違いしてるだけだったね。
ごめんね。一人にしてしまって。
ごめんね。なにもかも謝るから。
「…………」
僕は何か言ったのかもしれない。
けれど水音のする風呂場では何も聞こえない。
僕は壁のタイルを殴りながら泣いていた。

君のために僕がすること。
君のために何かすること。
愚かだとは思わないで欲しいけど。
笑われたくはないけど。
僕はいつまでも君の側に居たい。
そう思ってるんだ。

※自覚してきたナルホド君。痛々しいことこの上なし。

18:51 2007/06/10

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