《ヤハナルミツ》
「御剣・・・・・・」
「成歩堂・・・・・・」
「キス、してもいいかな」
「う・・・ム・・・・・」
「じゃあ・・・・・・」
「よおっ、成歩堂。居るかー?」
「や、ややや矢張、どどどどどうしたんだよッ」
「ん。オマエら何やってんの?」
「イヤイヤイヤ、御剣が目にゴミ入ったとか言うから取ってあげてるんだよ」
「ふうん、そっかそっか。結構痛えもんな、アレ」
「で、何の用なんだよ」
「いや悪ぃなあ。オマエらそんなことやってるってことは仕事終わったんだよな?」
「ま、まあね」
「・・・・・・ム。確かにそうだが」
「じゃあ呑みに行こうぜ。可愛いおねーちゃんの居る店見つけてよお。オレ一人じゃ敷居高くて入れねーんだよ」
「ヤだよ。どうせオマエの彼女でもいるんだろ」
「おっ、意外とイイ線いってるじゃねえか。彼女っていうか、バイト先の後輩なんだけどさー。留学のために金貯めてるってよ。健気じゃね?」
「留学、ねえ」
「『私には矢張さんしか居ないの』だーってよ。羨ましいだろ?」
「・・・・・・矢張、それは」
「コイツに今更何を言ってもムダだと思うよ、御剣」
幼馴染3人のやり取りが大好きです。
むしろ矢張の悪意のない迷惑が大好きです。
ナルミツを応援してるのか邪魔してるのか分からないベクトルで『ヤッパリ矢張』を発動すればいいと思います。むしろなるほど君の邪魔をしてやればいいよ(鬼)
《ナルオド》
「オドロキ君、オドロキ君」
「な、何ですか?」
「面白い話を聞かせてあげようか?」
「その代わりお金を取るとか言わないでしょうね?」
「チッ」
「ちょ、ちょっと今舌打ちしてませんでしたか、成歩堂さん!?」
「え、ヤダなあ。そんなことあるわけないじゃないか」
「・・・・・・そんな爽やかな笑みを浮かべてもオレは騙されないですからね」
楽しく遊びましょう。ということで、ほぼ愛玩動物状態。というか、遊びすぎなるほど君。オドロキ君は腹黒だとみぬきちゃんが言いましたが、パパは腹黒どころかどす黒いと思います。
《ドリル兄弟》
「響也、また勝手に私の車を使いましたね」
「別にそのくらいイイじゃないか。ガソリンだって満タンで返したろ?」
「よくありません。前々から思っていたのですが、お前が使うと車内が香水臭くなって我慢できないのですよ」
「そんなのアニキだってそうだろ。あんなにフローラル臭の漂う車内なんか5分と持たないね」
「勝手に使う分際で何を言いますか。いいですか。大体、お前のそのバンド活動だってロクでもない音楽じゃないですか。私の耳を腐らせるつもりですか」
「ハッ、アニキが聞いてる90年代アイドル系の方がよっぽど信じられないね。ただ顔が可愛いだけの音痴の集団じゃないか」
「言ってはならないことを言いましたね」
「本当のことだろ」
「・・・・・・よろしい。後から謝っても許しませんよ」
後日、ネット上にアレやソレな写真とか動画が載せられてるという。あるまじきあるまじき。
いじめっ子といじめられっ子。むしろ率先していじられに来てるのかと思ったよ。ドリル兄は友達がいなさそうだな。仕方ないので弟で遊ぶ兄。私の中で弟は結構M。
《ナルドリル(兄)》
「なあ、牙琉。僕らって親友だよな」
「・・・・・・その前フリは聞き飽きましたよ」
「じゃ、金貸して」
「前に貸したのを返してもらえたなら考えましょう」
「えー、ケチだなあオマエも」
「散々踏み倒しておいてケチ呼ばわりは失礼ですよ」
「だって親友だろ? だったらみぬきの給食費くらい軽く出したっていいじゃないか」
「・・・・・・たまに友人であることを止めたくなりますね、成歩堂」
なるほど君の暇つぶしの相手。いっそ、片手間。
御剣が居ない間の鬱憤晴らし。可哀想に。
《ノコミツ》
「刑事、書類の件なのだが」
「な、ななな何か間違ってたッスか?」
「いや、珍しく不備はなかった。が」
「が?」
「字が汚すぎて解読が難しい。少しは丁寧に書きたまえ」
「了解ッス。日ペン美子ちゃんでもやるッス」
「何だソレは?」
「うう、世代の差ッスね・・・・・・」
なんだろう、あの服従ッぷりは。じゃれあう犬を足蹴にする飼い主みたいな。
傍から見ると微笑ましい限り。
《カミチヒ》
「先輩、ココの事案――――先輩」
「ン、何の用かなコネコちゃん」
「いい加減、机の上にコーヒーメーカー置くのは止めてくださいって言ってるじゃないですか。書類が置けません」
「クッ、いいじゃねえか。アロマの香りは男を引き立てるんだぜ」
「だからいつまで経っても先輩の机にパソコンが置けないんですよ。っていうか、コーヒー飲んでないで仕事してください」
「・・・・・・時間を置いたコーヒーは不味くて呑めるもんじゃねえ」
「先輩ッ」
「抽出される時間に比べりゃ、呑む時間はあっという間だ。だがソレを待つのも男の余裕ってもんじゃねえか?」
「要するに仕事したくないんですね」
「クッ、分かってるじゃねえか。コネコちゃん」
推奨。でも神乃木さんは似非ダンディ。
千尋さんは常に最強ポジションだと思っているので、いろいろと間違った解釈をしています。
《ナルマヨ》
「ほらほら、なるほど君。ネクタイ曲がってるよ」
「うん?」
「直してあげようか?」
「いいよ別に。自分で直すし」
「そう?―――なるほど君、やっぱりあたしがやるよ」
「なにか変かな?」
「変だよ。ネクタイ解く時にどうして結び目が出来るの?」
「うーん、あんまり気にしたこと無いけどなあ」
「だってココを回して、ループに通すだけでしょ?」
「あ、僕、更にもう一回巻いてるよ」
「それだって。絶対オカシイよ。もうっ、ネクタイは目に付く場所なんだからちゃんとしてよね」
マヨネーズの別称のようなカップリング名。違う、言いたいのはそれじゃない。
ほのぼのしてそうだなあ。やり取りは完全に夫婦化してるます。大好きです。
《ミツメイ》
「あら、レイジ。貴方一人?」
「見ての通りだ」
「残念ね。成歩堂龍一と一緒だったらからかってあげたのに」
「・・・・・・どういう意味だろうか」
「そういう意味よ。知らないの? 地裁内じゃ有名よ、貴方たち」
「悪いが噂の類には疎くてな。一体どういう意味なのだ?」
「本当に知らないのね。私は貴方の事務官から聞いたのだけど。まあ良いわ。知らなくていいことだってあるだろうし」
「含みのある言い様だな」
「まあ、そこらの弁護士でも捕まえて聞いてみなさいな。面白い話が聞けるかもしれないわよ」
「嫌な予感しかしないのは何故だ・・・・・・・・・」
妹強し。虐げられる兄。でも構ってもらってちょっと嬉しい、みたいな。
ちょっとM入ってる御剣なので丁度いいのか。うん。
《カルミツ》
「レイジ、我輩のステッキを見なかっただろうか」
「先生のステッキならココにありますが」
「ソレは予備だ。グリップの形が違うではないか」
「違いますか?」
「キサマ、その違いすら分からんのか。いつも我輩の何を見てるッ」
「い、いえ。申し訳ありません、先生」
「ム。時にレイジ」
「はい、何でしょうか」
「そのミミズののたくったような字面の書類は一体何なのだ」
「先ほど刑事が持ってきた書類ですが」
「書き直せ」
「は?」
「我輩が読めんではないかッ。書き直してもう一度提出するよう刑事に重々注意をしろっ」
「しかし彼にこれ以上の清書を申し付けるのは些か酷かと思われますが」
「我輩に逆らうつもりか?」
「いえ。その、刑事にはせめてパソコンを使うよう申し付けておきます」
カルピスハチミツ味みたいな略称。だから違うって。
3の御剣さんは凄かった。完全にミツ→カルなんだもん。というか、その4年の間に一体何があったのかを問いたくて堪らないですよ、御剣さん。
《シンカル》
御剣パパと義理の御剣パパ。
お互い親バカであれ。
「狩魔検事、お久しぶりです」
「ム、キサマ馴れ馴れしいと前にも言っただろうが」
「いやいやいや、別にいいじゃないですか。そのくらい」
「して、我輩に何の用だ、小僧」
「小僧とか酷いなあ。あんまり歳離れてないじゃないですか」
「キサマのその物腰が小僧というのだ、御剣信」
「あ、名前覚えててくれたんですね」
「我輩は一度聞いた名前は忘れることは無いのだ」
「カンペキ主義者、って本当らしいですね。いやあ、面白いなあ」
「何が可笑しい?」
「いえいえ、こちらのことですから。それより」
「なんだ」
「いつになったらそのヒラヒラ止めるんですか? 恥ずかしいですよね?」
「―――ッ、キサマ、我輩にケチを付ける気か!?」
「何処の王侯貴族かって突っ込みたくて仕方なかったんですよ、前から」
「狩魔の衣装の何処が可笑しいというのだ!?」
「え? 全部?」
「・・・・・・キサマ、後で覚えておけよ」
「あはは、覚えておきますよ。狩魔検事」
おかしいなあ。信さんが鬼と化していく。ニコニコしながら言ってて欲しいです。ええ。
《マヨミツ》
「ミツルギ検事、なるほど君と付き合ってるんですよね?」
「・・・・・・どこで聞いたのだソレは」
「裁判所でも有名なんですよね?」
「どこからそういう噂が流れてくるのかと思えば、大本はキミか、真宵クン」
「あたしじゃないですよ」
「ぬう、では一体誰なのだ。迷惑にも程がある」
「でも本当なんですよね?」
「何故、そう確信に満ちた目で私を見るのだろうか?」
「だって、なるほど君とミツルギ検事見てれば分かりますよ」
「・・・・・・そうだろうか?」
「そうですよ。『理解には苦しみますが、まあ人それぞれでしょう』って裁判長さんも言ってたし」
「・・・・・・・・・・そうか」
凄い理想の兄妹像。カッコイイ兄貴が欲しかったよ、オイラも。
《ナルメイ》
「成歩堂龍一、貴方いつ見ても同じ格好ね」
「ええと、放っといてくれませんか。狩魔検事」
「その言いよう、気付いていて直さないってことかしら」
「そ、そそそそんなことはないけど。あのさ、ムチ構えるの止めてくれよ」
「フン、ヘタレた男ね。こんなのがレイジの相手だなんて情けなくて溜息も出ないわ」
「ちょ――な、何だよ、ソレ」
「あら、貴方も知らないの?」
「え?」
「レイジにも伝えて頂戴。貴方たち二人、アレが無自覚なら迷惑にも程があるわよ」
「え、あ、ちょっと待った待った待った」
「煩いわね」
「痛えっ」
「本当に恥ずかしい男ね。気を回した私のほうが馬鹿みたいじゃない」
虐げられるヘタレ彼氏。叱り飛ばす年下の彼女。悪態と思いきや半分惚気。典型的ツンデレ。
《ヤハメイ》
「成歩堂龍一っ、レイジっ、あの男は一体なんなの!?」
「冥、落ち着け」
「誰のことだよ一体」
「貴方たちの友人とかいうあの理不尽な画家もどきのことよ」
「ああ矢張のことか。アイツがまた何かしたの?」
「また事件に巻き込まれたのだろうか」
「アメリカまで本当にやって来たのよ、あの男っ」
「あー・・・・・・本気だったんだな、アイツ」
「しかも帰ってきたらこんな本が出てるじゃない。許可をした覚えは無いわっ」
「矢張だからな」
「矢張だしね」
「居場所を教えなさいっ」
「僕は知らないなあ。御剣知ってる?」
「――そういえば留学先の彼女を応援しに行く、などと言ってシベリアまで追いかけていったような気がするが」
「そりゃ捕まらないよなあ」
「ウム、いつものことだ」
「―――――ッ、だから貴方たちは役に立たないのよっ」
何だか好き。存在自体が理不尽な彼氏と戦う彼女。委員長と問題児。なんだかんだ彼氏の方が一枚上手。悔しいのでムチ。限りなくムチ。
《ノコメイ》
「ヒゲ、なんなのコレはッ」
「じ、じじじじじじ自分じゃないッス」
「言い訳は結構よッ」
「きゃんっ」
「来月の給与査定楽しみにしておくことね」
「そ、ソーメンすら食えなくなるッス・・・・・・」
ノコミツとほぼ変わらず。違いはムチと減給のみ。あ、違うな。冥ちゃんの方がイトノコさんを顎で使っている気がする。
《ハルミツ》
可愛い二人組。仏頂面ですが意外と子供が可愛くて堪らん様子。
「まあ、これはケーキ、ですか?」
「ウム。以前大福を戴いたからな。そのお返しだ」
「ありがとうございます。あ、そうですわ。丁度、おやつにしようと思ってたのですけれど、みつるぎ検事さんもご一緒にどうですか?」
「ム、良いのだろうか?」
「一人でも多いお茶の時間のほうがわたくしは楽しいです」
「ではそうしよう。ケーキだから紅茶の方が良いだろうか。私が淹れてくるから待っていたまえ」
傍から真宵ちゃんとなるほど君が微笑ましいねえなんていいながら見守ってるかと思われ。
《ハミナル》
「なるほどくん」
「うん? どうしたの、春美ちゃん」
「その、実はお願い事がありまして」
「僕に出来るようなことかな」
「なるほどくんじゃないと出来ないのです」
「そっか。で、僕は何をすればいいの?」
「真宵さまと結婚なさってくださいっ」
「ふうん、真宵ちゃんと結婚―――――春美ちゃん、それは無理だって前にも僕は言ったような気がするんだけど」
「でも」
「真宵ちゃんだって否定してたじゃないか」
「でもでも、わたくしとしては是非ともなるほどくんには真宵さまと結婚していただきたいのです」
「うーん、なんて説明したらいいのかな」
「・・・・・・なるほどくんは真宵さまのことが嫌いなのですか?」
「いや、そういうことじゃないんだけどね。春美ちゃんには悪いけど、真宵ちゃんは妹みたいなものだから結婚しようとは思えないんだよね」
「他に、好きな人がいらっしゃるのですか?」
「・・・・・・うん、居るよ」
「そう・・・ですか・・・・・・」
「春美ちゃんはどうして僕と真宵ちゃんを結婚させたいの?」
「・・・その・・・わたくしは・・・・・・」
「うん」
「・・・・・・おとうさんが欲しいのです」
「・・・うん、そっか」
「真宵さまとなるほど君が結婚すれば、おとうさんみたいになると思って・・・・・・」
「春美ちゃん」
「ごめんなさい、なるほどくん」
「謝ることはないよ」
「なるほどくん?」
「今だって僕はお父さんの代わりになれないのかな?」
「・・・・・・それは」
「ううん、保護者失格かな。僕」
「そ、そんなことはありません」
「じゃあ、そういうことでいいんだよ。大切なのは『結婚』なんて肩書きじゃなくてさ。春美ちゃんももっと僕に甘えればいいんだよ。そのくらいは僕だって出来るだろ?」
「なるほどくん」
「うん?」
「手をつないでもいいですか?」
「いいよ」
保護者とお子さま。おとーさんと娘、的に書きたい。というか、意外に長くなったよ小話。
《ゴドナル》
千尋さん思い出話。最強伝説を語り合う、尻に敷かれた二人組。
「千尋さんの命日、ですね」
「ああ」
「墓参りに行かないんですか?」
「アンタに言われるまでもねえ。まあ、精々一升瓶でも抱えて行くさ」
「ゴドー検事・・・・・・潰されたことあるんですか?」
「・・・・・・男には言えない過去だってあるんだぜ、まるほどう」
結局頂点には千尋さんがいるのよ、というそんな話。
《ゴドミツ》
いかに御剣をからかうかに全力を注ぐゴドーさん。
「人生なんてコーヒーと一緒さ。苦い分だけ味があるんだぜ、坊や」
「どうでもいいのだが、仕事してもらえないだろうか。ゴドー検事」
ご尤もです、御剣さん。
《ガンミツ》
鬼上司と冷血部下。
「御剣ちゃん、泳いでる?」
「・・・・・・私は仕事の話で来たつもりであって、世間話をしにきたわけではないのですが」
「いやほら、部下とのスキンシップを図らないとねー。最近パワハラとか言われてさー。イチイチ大変だよねー」
「どうでもいいのですが、起訴の話では無いのでしょうか?」
「あ、ソレね。うん、お願い。でさー、この前チョーさんと呑みに行ったんだけどねー」
「・・・・・・少しは仕事もしていただけないだろうか、巌徒局長」
《ガンナル》
苛めっ子同士。
似たもの同士で気が合うはずだと妄想中。
「御剣ちゃんって意外と苛められるの好きだよねー」
「好きですね、アイツ」
「屈辱に耐えかねるって表情ってソソるよねー。今度襲っちゃおうかなって考えてるんだけど、なるほどちゃんどう思う?」
「苛める分には構わないんですけど、襲ったら殴りますよ」
「ジョーダンジョーダン。ホント、なるほどちゃんも御剣ちゃん好きだよねー」
「いっそ結婚とか出来れば楽なんですけどね。奪られる心配がありませんし」
「意外と人妻ってのも萌える展開だとボクは思うんだけどね」
「そこがイイんですけどね。まあ、御剣奪ったら確実に殺しますよ。巌徒局長」
なるほど君が黒くなりすぎた。でも、ソコがいいんだよな。