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※ちょっとしたお話

【F:family】9:57 2007/09/01

「真宵さま、今度の日曜日は空いているでしょうか?」
「ええと、ちょっと待ってね。うん、大丈夫だよ。どうしたの、はみちゃん」
「実はわたくし、商店街の福引きでこんなものが当たったのです」
「わあ、これってもしかしてあのバンドー・ランドの招待券ッ!?」
「ええ。それでわたくし一人では行けないので、真宵さまもご一緒に行きませんか?」
「うんうん、行くよ。行く行く、絶対行く――ってアレ?」
「どうかされました?」
「えーとね、はみちゃん。これって4人様ご招待って書いてるよ」
「まあ、そうでしたか。どうしましょう、わたくし、真宵さま以外はお誘いしていないですが」
「ふっふっふ、あたしにいい考えがあるよ、はみちゃん」
「そうなのですか?」
「うん。ねえねえ、なるほどくーん」
「――何、呼んだ?」
「今度の日曜空いてる?」
「日曜? ええと、ああゴメン。人と会う約束してるから無理だよ」
「ねえ、それってミツルギ検事?」
「よく分かったね」
「じゃあさ、じゃあさ。ミツルギ検事も一緒に遊園地行かない? タダ券あるんだけど」
「僕は構わないけど、アイツが頷くかなあ」
「じゃあ、電話電話」
「一応、今仕事中だぞ。僕」
「気にしない気にしない。どうせそろそろお昼だから休もうとか思ってたんでしょ?」
「まあね」
「じゃあ、聞いてみてよ」
「ハイハイ―――あ、ゴメン御剣仕事中? 昼休み? ああ丁度良かった。実は真宵ちゃんが用があるんだって。うん、そう今度の日曜なんだけどさ―――あ」
「あ、ミツルギ検事ですか。そうです、あたしです。今度の日曜日に遊園地行くんですけど、ミツルギ検事も一緒にどうですか? ええ、バンドー系列の――えっ、トノサマンショーがあるんですかっ。じゃあ、行きますよね。なるほど君とかはみちゃんも一緒ですよ。あはは、なるほど君が断るわけないじゃないですか。当たり前ですよー――車出してくれるんですか!? ありがとうございます。じゃあ今度の日曜日に。ええ。なるほど君に代わりますね」
「悪いな、御剣。――いや、僕は別にトノサマンが見たいわけじゃないから。それはオマエだろ。うん、いいよ。気にしないし。真宵ちゃん? ああ喜んでたよ。ありがとう――うん、それじゃ日曜に。じゃあな」
「あの、真宵さま。みつるぎ検事は?」
「行くんだって。楽しみだね」
「まあ。良かったです」
「まさかトノサマンで決まると思わなかったよ、真宵ちゃん」
「まあね。あたしも初めて知ったよ。なるほど君と行く予定だったんじゃないの?」
「ううん、有り得る話だな。ソレ」
「じゃ、コレで決定だよ。はみちゃん」
「ええ、いっぱい遊びましょうね。真宵さまっ」

※遊園地に行こう。事務所の擬似家族が大好きです。御剣は事務所に入り浸りすぎなので、はみちゃんも慣れっこです。成歩堂の父親っぷりが堪りません。