【075:ライフ】17:52 2007/06/30 「なるほど君、損したよねー」 「何が?」 「ほら、さっきのオバサンのさ」 「ああ、見合い話か」 「結構キレイな人だったじゃない。どうして断ったの?」 「うーん、まだ僕結婚する気がないからなあ」 「それだけ? 付き合うだけでもいいんじゃないの」 「というか、僕、そういった場が苦手なんだよ。何ていうか、僕は好きな人としか付き合いたくないからさ」 「へえ、そうなんだー」 「なんだよ」 「意外とロマンチックなんだね、なるほど君」 「うるさいなあ」 「あたしだったら結婚してから相手のこと好きになる自信があるよ」 「漢らしいね、真宵ちゃん」 「そうかなあ」 カランカラン 「ム、邪魔をする」 「あ、ミツルギ検事。こんにちわ」 「成歩堂は居るだろうか?」 「よう、御剣。こんな日中なんて珍しいな」 「キミに所用があってな。昨日の公判資料はあるか?」 「ん、ああ机の上かな。何か使うのか?」 「昨日の担当検事が書類を紛失してな。始末書ものだ。全く」 「あ、それで僕のところの写しを取りに来たのか」 「ご名答、というところか」 「でも裁判所でも写しを保管してるはずだけど」 「あちらの資料では足りなかったのだよ。キミが追加で出した証拠品の中に住所録があるだろう。その中身だ」 「あ、そっか。僕、裁判後に」 「ウム、提出漏れだ。とりあえず写しを2部もらえないだろうか。1部は裁判所に提出しておこう」 「サンキュ。あ、御剣今日暇だったら久しぶりに呑まないか?」 「考えておこう」 「あ、真宵ちゃん、これコピーお願い」 「もう取ってあるよ。ほら、その隣」 「ありがとう。じゃ、コレ御剣」 「有難い。では失礼する」 「悪い、頼むな」 「うむ、後で連絡する」 カランカラン 「やー、ミツルギ検事も忙しいよね」 「最近はどうにか落ち着いたみたいだけどね」 「で、で、今日は何処に行くの?」 「うん? 何が?」 「えー、この真宵ちゃんも一緒に食事に連れてってくれるんじゃないの!?」 「ダメダメ。未成年は大人しく帰る」 「そう言って二人で美味しいの食べに行くんだー。いいなー、オトナはー」 「なんで半眼で僕を睨むんだよ」 「いいなー、久しぶりに美味しいの食べに行きたいなー」 「っていうか、御剣の家で呑むんだけど」 「あたしも行っていい?」 「多分、何も出ないぞ。僕らひたすら呑んでるだけだから」 「むー、これだからなるほど君とミツルギ検事は甲斐性なしって言われるんだよっ」 「誰が言ったんだ、そんな台詞を」 「ヤッパリさん」 「……一度、締め上げないといけないようだな。アイツも」 「アレ? あたし何かマズイこと言った?」 「いや、証言ありがとう。今日の呑み会は矢張も誘うことにするよ。色々聞きたいことがあるしな」 「うう、目が怖いよ。なるほど君」 ※お仕置き決定・矢張。真宵ちゃんのうっかりっぷりも大好きです |