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※ちょっとしたお話

【054:スタイル】14:28 2007/07/14

「最近思うんだけどさあ」
「ム、ソレは私に話しかけてるのか?」
「当たり前じゃんか。他に誰が居るっていうんだよ」
「しかし私は本を読んでいるのだが」
「うん、別に大した話じゃないから聞き流してもいいよ」
「余計に気になるな。話したまえ」
「うう、そうやって真正面に座られると尋問されてる気分だよ」
「で、何の話なのだ?」
「……御剣の顔って男前だよなあ、って」
「何だソレは」
「いや、女の子にモテるのも分かるよ。うん、僕が女だったら確実にオチてる」
「キミはそんな馬鹿なことしか考えてないのか?」
「うん?」
「私にとってはキミの方が男前に見えるのだが」
「え、ええーッ。いやいやいや、そんなことないよ。僕なんか御剣と違ってモテないし」
「そうか? ではこの前依頼を受けていた女性は何だ? キミの顔を見てポーッとしていたが」
「依頼に来たのは人妻だよ。旦那さんが捕まっちゃったから、ボーっとしてたっていうより思考が追いついてないだけだって」
「ふむ、ではあやめさんはどうなのかな。死にそうになりかけても頭巾を握り締めてたほどだ。余程大切なのだろうな」
「あ、あやめさんは違うよ。ほら、その若気の至りってやつでさ」
「ではメイはどうだ。あのジャジャ馬が興味を示すなど珍しいのだぞ」
「そ、それはきょ、きょ、興味本位ってやつじゃないかなあ」
「ほほう、ならば真宵クンはどうだ」
「真宵ちゃんは、妹みたいな――って、みーつーるーぎー」
「クックックッ。アッハッハッハッハ」
「笑いすぎだぞ、オマエ」
「いや、すまない。意外とキミも照れ屋なのだな」
「うるさいなあ」
「しかし、そんなところもまた好きなところなのだが」
「―――え」
「私はキミのことしか見てないからな。今日は覚悟したまえよ」
「ちょ、ちょっとッ。い、い、異議ありーーーーッ」

※あ、押し倒された。