「みぬきちゃん、何読んでるの？」
「んー、漫画ですよ」
「そんな漫画あったっけ？」
「春美ちゃんに貸してもらったんです」
「誰？」
「あ、そっかオドロキさんは知らないんですよね。ええとこの事務所の前の所長さん――パパのお師匠さんの従妹です」
「なんだか分かりやすいような分かりづらい関係だなあ」
「まあ、フクザツといえばぼうし君の内部構造くらいはフクザツな関係ですね」
「知らないよ、そんなの。で、どんな内容？　オレも読みたいなあ」
「――オドロキさんに覚悟が出来てるなら貸しますよ」
「漫画って覚悟が必要だっけ？」
「ええと、パパをもって『みぬき、せめてパパの居ないところでそういう代物は読んでくれ。頼むから』と言わしめるくらい」
「読みたいような読んだら後悔しそうな、何ともいえない気持ちになってきたから止しておくよ」
「そうですか。読みたくなったら言ってくださいね」

※アレやソレな本。とあるイベントでは何故かサークルチケットを持ってるらしい