【035:ドライブ】13:12 2007/06/24
「ちょ、ちょっと御剣。落ち着け、な、落ち着けってッ」
「喧しい」
「いやいやいや、そんなマジな目で見られても困るから。とりあえず冷静になれ、頼むッ」
「何だ。何が不満なのだ。この私から奉仕――」
「わーーッ、だからそれは部屋に入ってからにしろってんだよ。馬鹿ッ」
「パパ、どうしたの?」
「み、みぬき?」
「ぬ」
「ふああ。あ、パパ、おかえり。帰ってきてたんだ」
「ああ、みぬきクン。ただいま」
「二人ともどうして玄関先に立ったままなの?」
「えーと」
「久しぶりに会ったから、抱擁してるのだよ。みぬき」
「あ、そっかー。じゃあみぬきにもやってー」
「うム、大きくなったな。また身長が伸びたか?」
「うんっ、この前の身体測定で5cmも伸びたんだよっ」
「そうか、ソレは良かった。しかしこんな夜更かしはいけないな」
「パパたちの声が大きすぎるんだよ」
「すまなかったな、じゃあ寝てもいいぞ。明日またゆっくり話そう」
「うん、分かった。おやすみー」
「おやすみ」
「あ…、うん。おやすみ、みぬき」
「――さて」
「何がさて、だよ。御剣」
「私たちも寝室へ向かうか」
「ものすごく身の危険を感じるんですけど、僕」
「安心しろ。久しぶりだ、優しくしてやる」
「なんでオマエが抱く気満々なんだよ」
※ミツナル。いいのか、みぬき嬢。
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