【031:メッセージ】22:32 2007/07/18
「ああ、アンタ。またよりにもよってこの事件ッスか。ショージキ、自分はもうこれ以上給料を減らされるわけにはいかねえっス」
「あ、いや、そういうわけじゃなくて」
「アンタのいつもの活躍で、自分の給料はスズメの涙ッス。いや睫毛ッス。いっそ眉毛でも――きゃん」
「黙りなさい、ヒゲ」
「か、狩魔検事」
「久しぶりね、成歩堂龍一。そう、1年ぶりかしら」
「は、はあ。な、何の用でしょうか」
「フッ、この私に用を尋ねるなんて愚問中の愚問。そうね、馬鹿が馬鹿ゆえに馬鹿げた質問をする、といったところね」
「……ハッキリ言ってくれよ、頼むから」
「レイジからの伝言を伝えに来たのよ」
「御剣が? 何でまた?」
「丁度レイジが日本に戻ってるのよ。アナタと呑みたいのだそうよ」
「僕とって、珍しいな」
「あともう一人居るわよ。名前は忘れたけれど、あのフザケた男。レイジは『親友』だって言うけれど信じられない話だわ」
「……矢張も一緒に呑むのか」
「あら、嫌そうな顔ね。断るつもり?」
「いや、僕が言いたいのは断るとかそういう問題じゃなくて」
「じゃあどういうつもりかしら。答えなさい」
「ええとまあ、何だろう。うん」
「ハッキリしない男は嫌いなのだけど。ムチを喰らいたいの?」
「い、イヤイヤイヤイヤ。そういうことじゃなくて。……矢張と呑むと御剣も一緒に潰れて、大概僕が迷惑するんだよ。しかも翌朝覚えてないし」
「……レイジが記憶をなくすほど呑むというの?」
「まあ、場合によっては」
「ありえない量ね。アナタ達、少しはアルコールを控えなさい」
「だから僕はそんなに呑まないんだけどさ。矢張に巻き込まれて、御剣が呑まされるんだよ」
「まあ、アンタらのペースに付いていけるのは人間じゃないッス。この自分もヤバかったと思ったッス。ぎゃんッ」
「面白いわね。私も付いてって良いかしら」
「止めといた方が良いと思うんだけどなあ」
「うおお、自分も。自分も食えるものがあれば駆けつける――ひゃんッ」
「いい加減、黙ってたほうが良いと思いますよ。イトノコさん」
※イトノコさんは食べるだけ。呑むと絡み酒
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