【013:ライン】22:49 2007/07/02
「――ああ、風呂上りのビールってどうしてこんなに美味いんだろう。ある意味、極上の味だよね」
「そうか、私には分からんが」
「えー、どうしてさ。やっぱりホラ夏って言ったらビールだろ?」
「冷えた白ワインだな。シャルドネも良いが、やはりシャンパンは格別の美味さだろう?」
「うう、庶民の敵だよな。オマエ」
「フランスでは庶民の味だ」
「――でも、やっぱり一番イイのはキンキンに冷やした泡盛だよねえ。焼酎でも良いんだけどさ、ちょっと味が違うんだよ。じゃなけりゃ日本酒でもイイや」
「その意見には賛成だな。度数が高い方が冷やしてウマい」
「でもウォッカとかテキーラは正直口に合わないんだよね」
「ブッカーズは美味いぞ」
「アレ、高いじゃん。せめてズブロッカくらいの庶民の値段でガマンしてよ」
「ム、そうか。しかし、日本酒ならば四合瓶2000円のラインは譲れんな」
「醸造酒はダメ?」
「本醸造なら許すが、三増酒などの清酒もどきはゴメンだな」
「まあ、吟醸酒は美味しいしなあ。でも高いのがネックだよね」
「越乃寒梅などの有名メーカーばっかり見てるから分からんのだ。安くて美味い酒は山ほどある」
「うーん、僕が知ってるのは八海山、くらいかな」
「うむ、アレも美味いな」
「……よくよく考えたら、御剣って日本酒のイメージ合わないね。やっぱりワインかブランデーってイメージかなあ」
「人をイメージで捉えるな」
「ねえ、僕ってどういうイメージ?」
「キミはいつでもビールしかないな。ビール腹には気をつけたまえよ」
「肝に命じておくよ。色んな意味で」
※お酒は適量に呑むと楽しいものです。呑みすぎると苦しいものです。過去どれほどの失態を見せてしまったか。本当に嘆かわしい、自分が。