【005:アルバム】21:17 2007/06/27 「うわ、懐かしいなあ」 「だろだろ? 部屋の掃除してたら見つけてさあ。コレはオマエらにも見せてやんないとと思って持ってきたわけよ」 「あ、御剣。オマエも見ろよ」 「ム、アルバムか」 「そうそう。オマエ、途中で転校しちゃったから貰ってないだろ?」 「ちゃーんとオマエも載ってるぜ。蝶ネクタイがマセてるよなあ」 「ぬう、そういうキミこそ年中タンクトップではないか」 「オレは御剣みたいに身体弱くねーっつーの。小学生だぜ、平気だって」 「まーね、夏場も長袖だった御剣には言われたくないよねえ」 「アレは親の――」 「あははっ、この写真、矢張変な顔ー」 「うるせえ。オマエだって十分変な顔じゃねえか」 「ええい、キサマら話を聞かんかッ」 「なんだよ、御剣。あーあ、オマエは昔の方が可愛かったのになあ」 「そうそう、『キミたちもイイカゲンにしたまえ』ってちょっとたどたどしくてな」 「異議ありッ。わ、私はちゃんと流暢に発音してたと思うぞ」 「異議あり。よく噛んでたじゃないか、滑舌悪くてさ」 「おうよ、先生とかに『ミツルギ君もそれさえ直ればカンペキだと思います。でも先生はカンペキじゃないミツルギ君が好きです』とかよく言われてたよな」 「ぐぬぬぬぬ」 「で、矢張は『元気なのは分かりますがもう少し落ち着いてください。女の子を追っかけるのも止めてください。先生の体力が持ちません』とかな」 「『龍一くんはセンセイの話を聞いてください。自分の世界に入らないでください。お願いします』とか書かれたオマエに言われたくねーよ」 「キサマらの方が余程問題ではないかッ」 「……ホント、僕ら変わったよなあ」 「まあ、良いッてことよ。トモダチなんだしよ」 「意味の分からんことを言って煙に巻くなッ」 「あ、矢張。今日暇? 呑みに行こうか」 「おう、暇暇。オレ、可愛い店員が居る場所なら何処でもいいぜ」 「――全くキミ達は。まるで変わってない」 ※ろくでもない話。先生のコメントって案外適当だよなと思う今日この頃 |