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※ちょっとしたお話

【004:イコール】0:13 2007/06/30

「ああ、疲れた」
「相変わらずキミとの審理は肝が冷えるな。キミはコーヒーで良いか?」
「お、サンキュ。でもさあ、その台詞は僕が言うべきだと思うんだけど」
「ム、何故だ?」
「だって裁判荒れるのってオマエ相手の時ばっかりだし」
「メイも居るではないか」
「アレはムチで荒れてる気がするよ。じゃなくてさ」
「――私とてココまで疲労する公判はキミくらいなものだ。大体今日の審理も半分はハッタリだろう?」
「うーん、半分というか8割方というか」
「全く綱渡り人生だな」
「あ、それ真宵ちゃんにも言われた」
「そうだろうな」

「僕さあ、こういう仕事向いてないかなあって思ってたんだけど」
「けど、何だ?」
「最近、意外と天職かもって思ってきた」
「……まあ、あの弁護はある意味キミ以外には真似できないな」
「ははっ、ありがとう」
「褒めてない。皮肉に気付け」
「いやあ、イイんじゃない。そういう弁護士が居ても」
「キミは心臓の悪い依頼人だけは絶対に避けたまえ。殺人罪で立件されてもシャレにならん」
「大丈夫だって。案外、人ってシブトイもんだよね」
「誰の話だソレは」
「んー、真宵ちゃんがこの前言ってた台詞かな」
「……一度彼女とゆっくり話をしたいものだな」
「まあ、トノサマン話で終始尽きそうな気がするよ。キミが相手じゃ」

※立場は対等なはずなんだけど、終始ツッコミっ放しの検事。